おかげ様を持ちまして、第20回大阪高校生演劇フェスティバルは無事終演いたしました。
コロナ禍で表現の場が少なくなっていく中で、高校生たちに豊かな体験の機会を提供することができました。
また、ライブ配信では多くの方にご覧いただき、大阪府外の方、若い人にも演劇の魅力と高校生の熱い想いをお伝えできました。
次回、第21回開催に向け、今回の経験をもとに、より充実した内容でお送りできるよう努めて参りたいと思います。
皆様のご支援ありがとうございました。
「第20回大阪高校生演劇フェスティバル」開催のご挨拶
大阪高校生演劇フェスティバル主催団体、北摂こども文化協会理事長の川野麻衣子です。
北摂こども文化協会は子どものための地域文化環境の向上に努めるNPO法人です。
国連子どもの権利条約が定める「子どもにとって最善の利益を大切にする」という考え方に賛同し、地域文化活動を続けています。
子どもたちが心豊かに育つために必要なこととは何か。私たちは体の健康と、心の健康、心身共に健やかであることが、大切だと考えて参りました。とはいえ、私たちは感染症については素人です。子どもたちのためにも、社会のためにも無謀なことはできません。
今年は新型コロナウィルスが猛威を振るう中、開催が危ぶまれましたが、制約を守り、国や自治体がお示しくださった条件の中での開催方法を整えることができ、今日の開幕に至りました。
皆様にご来場いただくことはままなりませんでしたが、その代わりに、インターネットが接続できる環境であれば、どこからでもどなた様にも、ご鑑賞いただくことが可能となりました。ご鑑賞後には、ご覧の画面上にて、アンケートのお願いを表示させていただきます。ぜひご意見欄の項目にて、「どの地域から鑑賞しました」という風にお住いの地域をご記入ください。遠く北海道から沖縄まで、あちらこちらの地域からご鑑賞いただいていたということを、終演後、関係者の皆で、盛り上がりたいと思います。
大阪高校生演劇フェスティバルを立ち上げた経緯は、当協会の仲間が、偶然、高校演劇連盟主催の高校生演劇大会を鑑賞したことが始まりです。長尾高校の「父と暮らせば」でした。
高校生にもこんな表現力があるのかと、いたく感動し、私たちの仲間にも地域のみなさんにも、ぜひ見てほしいと思い、長尾高校演劇部の舞台を招聘したのが第1回目となりました。
翌年からは、大阪府下の公立市立の高校演劇部さんに広く上演希望校を募り実施。
朝から晩まで開場しても、1時間の上演・終演、バラシ、次の作品の仕込み、2作品目の上演と、丸一日めいっぱい上演して5校・5作品となっています。
コロナで社会対策が求められる中、文化は生命維持活動に不可欠。と公言した国がありましたが、私も文化芸術は、人類にとって必要不可欠な要素だと感じています。だからこそ人類史上、絶えることなく脈々と続いている。
文化芸術は、創造する力(イマジネーション)空想する力、人間に与えられた力を最大限に発揮する世界です。目の前のことから離れ、今一時を、物語の世界に没頭できる。
そして、自分はどう感じるのか、自分の感性に浸ることができます。
今年は、アフターコロナの世界を描いた作品や、小学校時代に出会った漫画作品に感動し、いつか演劇にして上演するぞと情熱を燃やし続けおよそ10年越しに夢をかなえたという作品もあります。高校生たちが今の社会をどう受け止めているのか。彼ら彼女らの想いに耳を傾けて下さい。そして、皆様の想いもお聞かせください。
最後になりましたが、本フェスティバルにご支援・ご協力、応援いただきました全ての皆様に心より感謝申しあげます。
2021.1.30
NPO法人北摂こども文化協会
理事長 川野麻衣子
※当日行われた主催者挨拶を掲載しています